勃起不全(ED)とは

勃起不全は、男性の性機能障害のひとつで、「勃起機能の低下」を意味する「Erectile Dysfunction」の略から、近年はEDと呼ばれている症状です。
性交の際、挿入が可能な程度に勃起しない、また、勃起を持続できない状態のことを言います。

勃起不全(ED)の原因

ストレスや不安、緊張など心理的な要因と、加齢や疾患、薬剤の服用など肉体的な要因が関係しており、この2つが組み合わさるように起こることが多いものです。
年齢とともに多くなる傾向はありますが、運動不足や喫煙、過度の飲酒など、日常の生活習慣によっては若くても起こる場合があります。軽度な場合はたまに起こる程度ですが、重度になると常に勃起が不可能な状態になってしまうケースもみられます。

勃起不全(ED)の症状

  • 勃起しにくく、しても持続できない 
  • 勃起はしても挿入できる程度に硬くならない 
  • 性欲や興奮はあるのに勃起しない 
  • 挿入はできても硬さを持続できないため満足のいく性交ができない 

このように人により様々な感じ方の違いがあるのが勃起不全です。

健康な場合、性的刺激を受けると脳が神経を介して陰茎に信号を送り、陰茎の海綿体に血液が流れ込みます。海綿体が血液を大量に吸い込むことで膨張する状態が正常な勃起です。「性的刺激」、「刺激の伝達」、「血液の流入」の3つが揃うことで起こるのです。
しかし、勃起不全の人の場合には、海綿体の動脈が拡がらないために血液が十分流れ込まない状態になるか、もしくは刺激を伝達する神経にダメージが生じていることが考えられます。そのため十分に硬くならなかったり、硬さが出るまでに時間を要したりという症状となって現れるのです

勃起不全(ED)の検査・診断

勃起不全で医療機関を受診した場合には、一般的には医師による問診がメインです。いつごろ症状が現れはじめたのか、どんな状態なのかなどを聞かれます。その時点で治療している疾患や、服用している薬の有無、種類なども医師に正しく告げることが大切です。
また、「国際勃起機能スコア」に基づく質問票を使う場合もあります。自覚症状や勃起の状態、性交の満足度などの質問に、5~6段階の中から状態を選択していくもので、合計点数によってEDの可能性があるかないかを判断する目安となるものです。
その後、必要に応じて、血圧や尿、血液検査などをおこなう場合もあります。問診や検査の結果により、EDであるかどうか、また、何が要因となっているEDなのかなど、医師の診断が示されます。

勃起不全(ED)の治療

EDと診断され、心臓などに問題がない場合には、一般的には治療薬が処方されます。
現在、日本では、バイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類が発売されており、より自身に合う治療を受けられるようになりました。海綿体の血管拡張を助ける物質「サイクリックGMP」を分解してしまう「PDE5」という酵素の働きを阻止する薬剤で、正式には「PDE5阻害薬」と呼ばれます。8割以上の人が、いずれかの服用で満足な効果が得られたという現状になっていますが、これらの治療で効果が得られない場合には、精密検査へと進むことになります。

また、心臓病のため硝酸剤(ニトログリセリン)や血圧の薬を服用している場合には、ED治療薬の服用ができません。その場合には、勃起を誘発し維持するための「陰圧式勃起補助具」や、陰茎に注射する「陰茎海綿体注射」などの方法をとります。

EDなのでは?と感じる要素が現れている場合には、生活習慣や健康を見直すいい機会とも言えます。また、受診が格好悪いからと自己判断で治療薬を購入、服用することは大変危険です。必ず医師に相談してください。